読図の基礎を学ぼう!地形図の読み方とコンパスの使い方

登山用コンパスと地形図

ここでは、読図の基礎編として、地形図の読みかかたと登山用コンパスの使い方を解説していきます。

ここでは、以下の2点が用意できている前提で話をしていきます。

  • 磁北線を記入済みの地形図
  • 登山用のプレートつきコンパス

「まだ準備できてないよー」「磁北線ってなに?」というひとは読図の準備編をどうぞ。

地形図とコンパスとペン読図の準備をしよう!必要なものと磁北線のひき方を解説します

読図の基礎の全体像

まずは、この記事で解説する「読図の基礎編」の全体像をお話しします。

ステップ1
地形図の読みかたを知ろう
まずは、等高線や尾根・谷といった地形図を読むうえで最低限知っておきたいポイントをおさえましょう。

ステップ2
コンパスの使いかたを知ろう
つぎに、コンパスの基本的な使いかたを解説します。コンパスの名称や持ち方を解説します。

ステップ3
読図をしてみよう
地形図とコンパスを使って読図をしていきます。読図でつかう2つの基礎スキルを解説します。 

読図の基礎はこれでOK!

それぞれのトピックは独立しているので、順番を変えたり読み飛ばしても大丈夫です。それではいきましょう!

地形図の読み方を知ろう

地形図には色んな記号があって、初見だとどう見ればいいのか分からないですよね。ここでは、登山をするうえで最低限抑えておきたい地図記号や地形をチェックしましょう。

等高線

地形図と等高線

まずは『等高線(とうこうせん)』です。等高線は、文字のまま「同じ高さ(標高)の地点をつないだ線」です。

等高線を見ただけで、たとえ行ったことのない山でも「どんな形(地形)をしているのか」がだいたい分かります。また、現在地を割りだすのにも使うのて、地形図における最も大切な指標ともいえるでしょう。

等高線は、25000分の1の地形図では10mごとにひかれています。また、50mごとに、すこし太い線で示されています。等高線のなかに、写真のように数字が入ってることがありますが、これは『標高』を表しています。たとえば下の写真なら、標高1050mということになりますね。

等高線と標高

また、等高線が詰まっていれば斜面が急、まばらであればなだらかだということが分かります。

等高線と斜度

尾根と谷

では次に、山頂や尾根・谷を見つけてみましょう。

先ほど、等高線は「おなじ高さの地点をつないだ線」だと説明しました。言いかえると、「山を輪切りにした断面」です。アポロチョコを山に見立てて水平に切っていくと、下の方『山の麓)の断面は大きな円で、先端(山頂部)は小さな円になりますよね。

ということで、山頂は、下の写真のように、等高線がまるくつながっているところになります。

地形図と山頂

次に、尾根と谷を見つけてみましょう。山頂から、凸形に等高線が重なっている部分が尾根です。反対に、凹形になっているところは谷になります。

地形図と尾根と谷

登山道と稜線、崖

地形図では、登山道は「ーーーー」という点線で表されます。そして「ー・・ー」というポツと点の連続しているのが稜線になります。似ているので注意してくださいね。

地形図と地図記号

ちなみに、実際の登山道は状況によって少しずつ変わっていくものです。なので、地形図の登山道と実際の登山道がズレていることがありますし、地形図に載っていない登山道(いわゆる仕事道)もあったりします。

また、崖の地図記号も特徴的なので覚えてしまいましょう。

そのほかの地図記号については地形図のフチに載っているので、必要に応じてチェックしてください。『鉄塔』はとくに目印になるので覚えておくことと便利です。

地形図の地図記号

コンパスの使い方

つぎに、コンパスの使い方を見ていきましょう!

登山用コンパスの各部の名前

まず、コンパスの名前をサクッとご紹介します。下の写真をみてください。

コンパスと各部の名称

最低限、覚えておいたほうがいいものだけピックアップしてみました。

まず、コンパスの台座の板の部分を『プレート』といいます。そして、プレートの中心の矢印が『進行線』です。名前のとおり、コンパスをつかうときはつねにこちらに向かって進みます。

さらに、手前に『リング』という回転盤があり、そのなかに『方位磁針』がはいっています。リングの中に平行に何本か線が見えると思いますが、この線も大事なので覚えておきましょう。

これからはこの名称で説明するので、分からなくなったら確認してください。

コンパスの持ちかたと基本の使い方

コンパスは、丸くなっているほうを自分側にして、体の前に水平に持ちます。

コンパスの持ち方

先ほど書いたとおり、進行方向はつねに『進行線』の方向になります。このあとリングを回したりしてややこしくなるかもしれませんが、「進行方向は『進行線』」という原則は変わりません。これ、ほんとに大事です。

地形図とコンパスで読図してみよう

前置きが長くなりましたが、いよいよ読図をしていきましょう!

現在地から、目的地の方向を知る

現在地が分かっていて、どちらに進めばいいか知るときの方法です。下の写真で、現在地(赤点)から青点の目的地までいきたい場合で見ていきましょう。

国土地理院の地形図

まず、コンパスのプレート長辺を『現在地』と『目的地』を通るように置いてください。手前と奥(進行線の矢印側)を間違えないように注意。

地形図とコンパス

つぎに、コンパスの『リング』を回転させて、リングの中の線(平行に何本か線がありますよね)と地形図の磁北線が平行になるようにします。これでコンパスの設定は完了です。

プレートつきコンパス

コンパスを体の前で水平に持ち、さきほどセットした『リングの中の線』と『方位磁針』がかさなるように、体ごと回転します。このときのポイントは「体ごろ回転させて、リングの線と方位磁針を合わせること」です。

ソウジュ

コンパスのリングを回転させるのはNGなので気をつけてください!

登山用コンパス

リング内部の線と方位磁針がぴったり重なる方向になったら、真正面(『進行線』の方向)が進むべき方向になります。なので、このまままっすぐ進めば目的地に到着できることになります。

なお、あくまでも進行方向は『進行線』の方向です。したの写真のように、『進行線』と『方位磁針』の方向が違っても、進むのは『進行線』が示している方向です。こんがらがりやすいので気をつけてくださいね。

コンパスの使い方

見えるものから現在地を割りだす

こんどは、見えている目印から現在地を割りだしてみましょう。基本的には「現在地から目的地の方向を割りだす」という作業を逆にやっていけばOK。

目の前に『本安足山』が見えていたとしましょう。

地形図と等高線

まず、コンパスを体の前に水平に持って、目印である『本安足山』のほうに向きましょう。

コンパスの使い方

そして、コンパスの『リング』をまわしてリング内側の線と『方位磁針』が重なる位置に合わせます。これでコンパスのセットは完了です。

プレートつきコンパス

地形図の磁北線とリング内の線が平行になるように、コンパスを配置します。そして、プレートの長辺を目印に合わせます。このとき、現在地は「プレートの長辺のどこか(写真の青線)」ということになります。

コンパスと地形図

ところが、じつはこれだけでは現在地をピンポイントで把握できません。ピンポイントで現在地を把握するには、2とおりの方法があります。

  • 高度計を使って現在地の標高をしる
  • もうひとつの目印でおなじ作業をもういちどする

ひとつめは、高度計をつかう方法です。高度計などで現在地の標高がわかれば、先ほどのプレートの長辺と等高線の交点が現在地ということになります(厳密には複数の候補がありますが、「地形的に目印が直接見えるかどうか」をチェックすれば定まるはずです)。

ふたつめは、もう一箇所の目印にたいしておなじ作業をする方法です。その場合、それぞれの長辺が交わる場所が現在地になります。

実際の読図では、このふたつの基本を使ってナビゲーションをしていく、というのが基本の流れになります。

まとめ・読図で登山の幅はもっと広がる

読図をマスターすると、道迷いの防止につながるほか、登山道が消えてしまう冬山登山や、登山道のないバリエーションルートなどにもチャレンジできるようになります。登山の幅が広がるので、ぜひチャレンジしてみてください。また、リスクの低下という観点でも非常に有用なスキルなので、しっかりと身につけておきたいですね。

サラッと書いてしまいましたが、現在はアウトドアウォッチの多くの機種に『高度計』が内蔵されています。それらと併用することで現在地を特定することが簡単になるので、そちらもぜひ試してみてくださいね!

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