北アルプスのおすすめテント場はどこ?実際に泊まってレビューしてみる

烏帽子小屋のテント場

ここでは、北アルプスの山小屋のテント場レビューをまとめました。ぼくが実際におとずれてテント泊した経験をもとに、それぞれのテント場をレビューしていきますよ!

ソウジュ

まだまだ行けていないテン場はたくさんありますし、主観的なポイントづけになっていることをご了承ください!
  • 北アルプスでテント泊してみたい!
  • 景色のいいキャンプサイトでテントをはりたい!

そんなかたは参考にしてみてください。

『テント場』と『テン場』って?

山のキャンプ場(テントサイト)のこと。

基本的には山小屋に併設されているので、テントをはるスペースとして「テント場」とよばれています。

略して「テン場(テンバ)」といわれることがおおい。

レビュー項目については、以下のとおり。

  • 眺め…展望のよさ・迫力
  • 水場…水の入手のしやすさ・水量
  • トイレ…トイレの近さ・快適さ
  • 整地…設営のしやすさ・寝心地のよさ

ひとくちに『北アルプス』といってもエリアが広すぎるので、いくつかのエリアに分けてレビューしていきますね。

常念山脈・表銀座エリアのテン場レビュー

北アルプスの女王『燕岳』をはじめとして、表銀座縦走コースとしてとても人気のエリア。具体的には、餓鬼岳・燕岳・大天井岳・西岳・常念岳・蝶ヶ岳・大滝山・霞沢岳あたり。

餓鬼岳小屋(餓鬼岳)

餓鬼岳小屋(1泊700円)
眺め
(4.0)
水場
(2.0)
トイレ
(2.0)
整地
(4.0)
総合評価
(3.5)

餓鬼岳の山頂直下の山小屋。テン場は小屋から2-3分ほど燕岳の方へくだった稜線にあります。悪天候だったため眺めはわからないのですが、地形的には、晴れていれば『剣ズリ』をはじめ大迫力の眺めが期待できるでしょう。

水場はなく、小屋で購入する必要があります。天水(雨水を処理して飲用にしたもののこと)だと聞いています。

トイレは小屋の外にあるのですが、テン場からすこし歩く必要があるので悪天候のときは辛いかも。

整地はかなりきれいな砂地で、寝心地も良好。ただしテン場自体がせまく、おそらく5張ほどしか幕営できません。

すこし不便ではあるけれど、静かに滞在できるいいテン場だと思います。

燕山荘(燕岳)

燕山荘(1泊800円)
眺め
(5.0)
水場
(2.0)
トイレ
(3.0)
整地
(3.0)
総合評価
(3.5)

おそらく日本一有名な山小屋、『燕山荘』のテン場。テン場自体は東側の斜面(合戦尾根がわ)にあるので、そこからの眺めはあまり良くないのですが、30秒ほどあるいて稜線にでれば北アルプスの大展望が広がります。

水場はなく、小屋で買うかたち。トイレはテント泊者用のものが近くにあるので便利ですが、紙がないので持参しましょう。

ソウジュ

パッキングを済ませてからトイレにいったら、紙がなくて(自分のはザックの奥底)諦めました…

とても人気なので、テントを張りたければ早めに到着する必要があります。ついたらまずテントを張ってそのあとに受付、という流れでいきましょう。

整地はまずまず。

とても人気ではありますが、「めっちゃすごい!」というテン場ではないかな…と個人的には思っています。

常念小屋(常念岳)

常念小屋のテン場

常念小屋(1泊1000円)
眺め
(4.0)
水場
(2.0)
トイレ
(3.0)
整地
(3.0)
総合評価
(3.0)

常念岳と横通岳のあいだのコルに位置する山小屋。槍・穂高連峰を眺めることができ、眺めもなかなか良いです(大展望!というほどではない)。

水場はなく小屋で買うスタイルで、トイレはテン場に仮設トイレのようなものがあります。近いのですが、匂いはキツめ。

整地はまずまずですが、全体的にすこし傾いているのでサイトと向きは選んだほうがいいでしょう。

全体的に『ふつう』な印象ですね。

大滝山のテン場(大滝山)

大滝山北峰のテン場

大滝山(1泊1000円)
眺め
(4.5)
水場
(3.0)
トイレ
(4.0)
整地
(2.0)
総合評価
(4.0)

蝶ヶ岳と霞沢岳のあいだ、大滝山の北峰頂上にあるテン場。大滝山荘はそこから100mほどくだったところにあります。

迫力はそれほどありませんが、南以外をぐるっと見渡せる展望のよさで、槍穂高や常念山脈の山々がよく見えます。

水場はなく小屋で買いますが、沢水らしく、おいしいです。トイレも小屋前の仮設トイレですが、これがとても綺麗で半洋式、自動照明までついているのでかなり贅沢です。細かい話をするとトイレットペーパーが硬いのが玉に瑕です。

整地はイマイチで、トゲトゲした小石がたくさんありますが、1張くらいならフカフカの落ち葉のうえに幕営できるので寝心地も最高です。

スペースがせまく5張ほどしか張れませんが、そんなに混む場所ではないかと。

個人的にかなり心を奪われた、穴場的なテン場でした。

徳本峠小屋(霞沢岳・上高地)

徳本峠小屋(1泊700円)
眺め
(2.0)
水場
(2.0)
トイレ
(3.0)
整地
(4.0)
総合評価
(2.5)

隠れた名峰・霞沢岳へのぼるときのベースとなる山小屋です。島々谷のクラシックルートから上高地へアクセスするときの峠でもあります。

一応穂高あたりが見えますが、樹林帯のため、眺めはあまりよくありません。水場はないので小屋で買うかたち。

トイレは小屋のものを使います。あまり記憶に残っていませんが、ふつうな感じだったかと。

テン場は小屋のすぐ横にあり、砂地で設営はしやすいです。寝心地も問題なし。

ただ、夏は虫がおおいのが難点で、オレンジ色のフライシートには虫がたくさん寄ってきます。アブなどの刺すような虫はすくないようですが、単純にちょっとうっとうしかったり。

個人的にはスタッフの方が無愛想すぎてあまり積極的には利用したくないかな、という印象をうけました。

ヒュッテ西岳(西岳)

ヒュッテ西岳

ヒュッテ西岳(1泊1000円)
眺め
(5.0)
水場
(2.0)
トイレ
(3.5)
整地
(4.0)
総合評価
(4.5)

槍ヶ岳の東鎌尾根に位置する絶景の山小屋です。ここにテントを張るためにわざわざ訪れる登山者もいるんだとか。

最大のウリである眺めは、槍ヶ岳を間近にのぞむ大展望。水場はないので小屋で購入します。

トイレは小屋の横にあり、テン場から早足で1分ほど。しっかりした小屋のなかなので綺麗ですし、洋式もあるので落ち着いて用をたすことができます。

ただし、テント泊の料金とは別で毎回100円を払わなければいけないシステム。ほとんどの山小屋ではトイレ料はテント泊料金にふくまれているので、ちょっと不親切な気がしてしまいます。

テン場の地面は場所をえらべばフラットで、粒のおおきめな砂地なのでペグのささりも良好。ガイラインを固定できるような手頃な石もたくさんありますし、寝心地もいいです。

テン場のスペースがあまり広くないので、できるだけはやめに到着したいところですね。

個人的には、なんども訪れたくなるテン場のひとつです。

槍ヶ岳・穂高連峰エリアのテン場レビュー

槍ヶ岳と穂高岳の周辺で、北アルプス南部でもっとも人気のあるエリア。

具体的には、上高地・槍ヶ岳・穂高岳・南岳・大喰岳あたり。

横尾山荘(上高地)

横尾山荘(1泊700円)
眺め(悪天候のため未評価)
(1.0)
水場
(5.0)
トイレ
(5.0)
整地
(5.0)
総合評価
(3.0)

涸沢への分岐にあり、槍穂高登山のベースとなるテン場。眺めは悪天候のため未評価ですが、1泊700円は安くていいですね。

水場(蛇口)あり綺麗なトイレありと、設備としては山小屋とは思えないほどよく整っていて快適です。

テン場も小屋やトイレから近く、草地なので設営・寝心地ともに良好です。

全体的にとても快適なのですが、「ぜひともテントを張りたいテン場か?」と聞かれると、答えは「…。」という感じなので総合評価はちょっと辛め。

西穂山荘(西穂高岳)

西穂山荘(1泊1000円)
眺め
(3.0)
水場
(2.0)
トイレ
(4.0)
整地
(4.0)
総合評価
(3.0)

新穂高ロープウェイから短時間でアクセスでき、北アルプスで唯一の通年営業の山小屋。

森林限界のちょうど境目に位置するので、テン場からのながめはあまりよくありません。すこし歩けば、笠ヶ岳や霞沢岳がよく見えます。

水場はなく、小屋での有料販売となります(1リットル200円)。

トイレは小屋の南側の室内トイレ。綺麗で、洋式もある点も高評価。

テン場はフラットな砂地で、ガイラインを固定する石もあって設営しやすいです。ただし、ところどころ石が突き出ていたりするので、ペグを使う場合はさす場所をえらびます。石をさければ寝心地もよし。

アクセスがいいので、繁忙期は早めに到着しないと張れない可能性があります。

テン場としては平均的なところといった印象です。

穂高岳山荘(奥穂高岳・涸沢岳)

穂高岳山荘

穂高岳山荘(1泊1000円)
眺め
(5.0)
水場
(4.0)
トイレ
(4.0)
整地
(2.0)
総合評価
(4.5)

標高3000メートルの稜線に位置する数少ない山小屋でありながら、クレジットカード決済の導入などの取り組みがすばらしい山小屋です。

前穂高岳やジャンダルムなど、眺望もバッチリ。水場はありませんが、宿泊者(テント泊も含む)は無料で水をくむことができて非常にありがたいです。

トイレは小屋横ですが、テン場から近くて綺麗です。

唯一の欠点は、整地が微妙なところでしょうか。サイトが区切られていて狭いので、2人用のダブルウォールテントをはれる場所はかなり限られてきますし、階段状になっているのでガイラインにつまずいて転ぶと怪我をしそうです。

石の混じった砂地なので、サイト選びが寝心地の良し悪しを決めるポイントになります。

とりあえず、いちどはテン泊するだけの価値のあるテン場だと思います。

涸沢ヒュッテ(奥穂高岳・涸沢岳・北穂高岳)

涸沢ヒュッテのテント場

涸沢ヒュッテ(1泊1000円)
眺め
(5.0)
水場
(4.0)
トイレ
(4.0)
整地
(3.0)
総合評価
(5.0)

紅葉の名所であり、穂高岳登山の拠点となる涸沢カールの中央に鎮座する絶景の山小屋。北アルプスで1~2を争うほど有名な山小屋でもあります。

穂高岳を一望する眺めは文句のつけどころがなく、紅葉の時期やGWの残雪期には500張をこえるテント村ができあがります。

テラスにある蛇口を利用できるので水も無料で入手できますし、雪渓の雪解け水をつかうことも可能です。トイレはテラス下の屋内トイレ。綺麗で快適です。

テン場はヒュッテから1-2分ですが、地面が岩なので寝心地はイマイチ。ペグは打てませんが、整地されているのでテントは張りやすいでしょう。

ここも、北アルプスでいちどは訪れる価値のあるテン場です。

槍ヶ岳山荘(槍ヶ岳)

槍ヶ岳山荘(1泊1000円)
眺め
(5.0)
水場
(2.0)
トイレ
(3.0)
整地
(2.0)
総合評価
(3.0)

槍ヶ岳の肩に位置し、すいていれば片道15分ほどで山頂までいくことができる好立地の山小屋です。もちろん眺めは良好で、槍沢カールや常念山脈、西鎌尾根に笠ヶ岳と、すばらしい眺めが魅力です。

水場はなく、小屋での有料販売(1リットル200円)のみ。トイレは小屋横にあって、とくに綺麗でも汚くもないかんじ。

テン場の地面は岩と砂なのでペグは刺さりづらく、たくさんある石で固定したほうがいいでしょう。岩をうまく避ければ寝心地も悪くありません。

が、ここのテン場は先着順にサイトを指定されるため、自分でサイトを選ぶことができません。地味におおきなマイナスポイントです(逆に、混雑時はしっかりスペースが確保できて良いともいえます)。

ここのテン場はおおきく2つに分かれていて、小屋の東側(槍沢カール側、今回はこちらを評価)と南側(大喰岳のほう)で整地の印象はかわるかもしれません。

個人的には、眺めとロケーションが良くて他はイマイチな印象ですね。

後立山連峰・裏銀座エリアのテン場レビュー

北アルプスの主脈で、親不知から槍ヶ岳までをつなぐ長大な稜線。

具体的には、白馬岳・五竜岳・鹿島槍ヶ岳・野口五郎岳あたり。

烏帽子小屋(烏帽子岳)

烏帽子小屋のテント場

烏帽子小屋(1泊800円)
眺め
(4.0)
水場
(2.0)
トイレ
(2.0)
整地
(5.0)
総合評価
(3.5)

ブナ立尾根をのぼりきったところにある、裏銀座縦走の拠点となる山小屋です。三ツ岳や餓鬼岳、小屋まであがれば赤牛岳がみえたりと、眺めは高評価。

水場はなく、1リットル200円で購入可能です。

小屋(トイレ)とテン場が離れていて、歩いて4-5分ほど。高低差があるので地味に疲れます。トイレは和式しかないこともあり、星2つとしました。

テン場は丁寧に整地されていて、砂地なので設営のしやすさ・寝心地のよさともに最高です。サイトごとに大きさやロケーションが違うので、早めに到着して好みのサイトを確保したいところですね。

池があったり、サイトを選べたりと、ちょっと他のテン場にはない面白さがあります。

雲の平エリアのテン場レビュー

北アルプス最深部の雲の平を中心としたエリア。

具体的には、薬師岳・水晶岳・鷲羽岳・雲の平・黒部五郎岳・双六岳あたり。

三俣山荘(三俣蓮華岳・鷲羽岳)

三俣山荘のテント場

三俣山荘(1泊1000円)
眺め
(4.0)
水場
(5.0)
トイレ
(4.0)
整地
(4.0)
総合評価
(5.0)

鷲羽岳と三俣蓮華岳のあいだの、秘境感のある山小屋。

背のたかいハイマツに囲まれているのでテン場自体からの眺めはあまりよくないですが、ちょっと歩けば鷲羽岳や三俣蓮華岳がよく見えます。

テン場に川がながれており、水も豊富。この水量は北アルプス随一のような気がします。トイレは三俣山荘のトイレを使うかたちで、歩いて1-2分。きれいなトイレです。

地面は砂地でペグもささりやすいですし、使いやすいサイズの石もあって設営は楽。寝心地も良好です。

全体的にいいとこ取りをした、素晴らしいテン場だと思います。

立山・剱岳エリアのテン場レビュー

立山や剱岳の周辺。具体的には、立山・大日岳・剱岳・五色ヶ原あたり。

阿曽原温泉小屋(黒部・下の廊下)

阿曽原温泉小屋(1泊800円)
眺め
(3.0)
水場
(5.0)
トイレ
(4.0)
整地
(3.0)
総合評価
(4.0)

黒部峡谷にある唯一の山小屋。下の廊下をトレッキングするならばほぼ確実にここで宿泊することになるでしょう。

峡谷なので展望はイマイチですが、後立山連峰の山肌を西側から眺めることができます。テン場には水道があって、山のなかと思えないほど水が豊富。調理や水の補給に困ることはまずないでしょう。

トイレはテン場のほぼ真ん中にあります。じめじめしていて紙もないですが水洗なので高ポイント。匂いもほとんど気になりません。

地面は土と草地にちょっと砂利が混ざっている感じで、とくによくも悪くもないですね。ただし紅葉期は平日でも混雑するので、早めに到着しないとテントをはるスペースがなくなります。

そして阿曽原温泉といえば温泉を抜きに語ることはできません。テン場から5分ほど下ったところに露天風呂があります。山の中の露天風呂はもちろん最高、それ以外の言葉が浮かびません。男女1時間ごとの交代制で、20時以降は混浴となります。入浴料はひとり700円とすこし高めですが、間違いなくその価値があるお風呂です!

まとめ・泊まりたいテン場から山行プランを立てるのもおすすめ

まだまだ行けてないエリアやテン場がたくさんありますが、それでもかなりのボリュームになりました。行ってみたいテン場は見つかりましたか?

ふつうは「登りたい山」から山行計画を立てると思いますが、「いきたいテン場」から計画を立てるのも面白いですよ!楽しいテント泊の山行になれば嬉しいです。そして、おすすめのテン場を見つけたらぜひ教えてくださいね。それでは。

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