単独登山は危険なの?登山のリスクマネジメントを考える

登山者と山

単独が好きな登山者なら誰でも、「単独登山は危ない」と言われた経験があるでしょう。たしかに、統計データからは、単独登山者の遭難数が多いことは分かっています。

ですが、だからといって「単独=危険」とするのは短絡的ではないでしょうか。

極端な例ですが、初心者4人の集団登山と山岳ガイドの単独登山では、明らかに前者のほうが危険性が高いですよね。

この記事では、「単独登山は本当に危険なのか?」を登山のリスクマネジメントの観点から掘り下げていきます。

単独でも集団でも、登山のリスクは変わらない

まず結論から言うと、「単独でも集団でも、登山のリスク自体は変わらない」というのが正確な捉え方だと考えます。

そのうえで、「登山の危険性は、単独・集団ではなくて登山者の安全意識とリスクマネジメント能力によって決まる」というのが僕の意見です。

野生生物や天気など、登山者のリスク要因はたくさんありますが、ひとりで登るのと、複数で登るのとで「危険な事態に遭遇する可能性(=リスク)」は変わらないですよね。

ひとりで登ったら急に嵐になるとか、熊がわんさか出てくるとか、そういうことはないはずです。

危険性を左右するのは、「その登山者がどれだけリスクマネジメントできるかどうか」という部分であって、単独だとか集団だとか、登山スタイルとはまた別の話になってきますよね。

じゃあ集団と単独ではなにが違うのかというと、それは「リスクの分配ができるかどうか」です。

単独登山では全てのリスクを自分でマネジメントしなければいけない

単独では、登山のリスクをすべてひとりでマネジメントする必要がでてきます。

言い換えると、ミスが許されないということ。

足の捻挫はそれだけでは命に関わるような重大な怪我ではありませんが、単独登山の場合、それが原因となって死ぬ可能性がでてきます。

これは一見すると危険な賭けのように思えますが、実はそうとも限りません。

むしろ「ミスが許されない」と知っている単独登山者は、普段から登山の勉強をしていたり、登山中も細かいことに気を配っていたりするので、安全意識が高く、結果として高度なリスクマネジメントをしていることが多いです。

ただし、そもそもリスクがあることを理解していない場合や、リスクマネジメントが不足している単独登山者は、毎回「賭け」のような登山をしていることになります。

そういったリスクマネジメント不足の単独登山者のミスは『遭難』という形で現れるので、「単独での登山は危険だ」と言われるようになったのではないでしょうか。

集団登山ではメンバーでリスクの分配・カバーができる

一方の集団登山では、リスクを分配することができます。

体力のあるメンバーが荷物を多めに持ったり、読図のできるメンバーがルートファインドしたりと、得意な部分を持ち寄ることで高度なリスクマネジメントが可能になります。

たとえメンバーのひとりが捻挫したとしても、それが原因で死に至ることは稀でしょう。

ただし、集団だからといって、メンバーの安全意識が低ければ、結局それは「賭け」の登山になってしまいますし、単独よりも集団のほうが安全な気がするので(あくまで気がするだけ)、リスクマネジメントを怠ってしまうこともあるでしょう。

細かい話をしたらキリがありませんが、結局のところ、「登山の危険性」というのは「単独・集団によらず、登山者の安全意識とリスクマネジメントに大きく左右される」と思うのです。

知らない人と登ることの危険性

最近の傾向として、「SNSを通じて知り合った人と一緒に登る」という集団登山スタイルが増えている気がします。

メンバーが「どんな登山をする人で、どんなリスクマネジメントをしているか」が事前に分かっているのであればいいですが、「そもそも当日までどんな人が来るのかも分からない」ような状況は避けた方がいいでしょう。

人数が増えれば増えるほど、体力や装備・ヒューマンエラーなどの「不確定要素」は大きくなるからです。

「単独登山は危ない」というのが一般論ですが、個人的には「SNSで繋がった、よく知らない人の寄せ集め集団登山のほうがよっぽど危ない」と思います。

単独登山をするために必要なこと

この記事を読んでいるのはきっと、「単独登山が好きな人(もしくはしてみたい人)」だと思います。

「ここまでできればOK!」という決まりがあるわけではないのですが、「単独で登山するために、最低限押さえておいた方がいい(と思われる)こと」をまとめました。参考にしてみてください。

  • 「登山にはリスクがある」ことを自覚する

リスクマネジメントはリスクを自覚することからスタートします

 

  • 体力をつける(トレーニングする)

単独やりたいなら他の人より体力つけるのは当たり前!

 

  • フィールドに出る(山にいく)

里山でもいいので、山に入る回数を増やして経験を積みましょう

 

  • 「どんなリスクがあるか」を意識しながら歩く

登山は想像力のスポーツ。何か起きたときのイメトレをしよう

 

  • ミスしても死なないところからステップアップしていく

まずは好天の低山からステップアップしていきましょう

 

  • 主体的に登山の知識や技術をとりにいく

分からないことは調べたり、技術書を読んで実践する癖をつけましょう

まとめ:リスクマネジメントと安全意識は不可欠

さいごに、この記事のまとめです。

  • 『登山のリスク』は単独でも集団でも変わらない
  • リスクマネジメントと安全意識が『登山の危険性』を左右する
  • 集団と単独の違いはリスクが分配できるかどうか
  • 『知らない人』との登山は危険
  • リスクマネジメントと安全意識は超大事

単独でも集団でも、「自分の命は自分で守る」という意識をもって山に登れば、リスクをコントロールしつつ、楽しい登山ができるはずです。

ソウジュ

一緒に「単独でも高度なリスクマネジメントができる登山者」を目指しましょう!
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